2.MMの症状

多発性骨髄腫の初期はほとんど自覚症状がなく、健康診断などでたまたま貧血や蛋白尿を指摘されたためや、風邪が長引いていたために病院を受診し見つかることがあります。初発症状で多いものは、骨折、骨や関節の痛み、貧血、倦怠感などですが、患者さんによりさまざまです。

造血機能の低下による症状(血液細胞が正常につくれない)

骨髄腫細胞は基本的に骨髄の中で増えるため、正常な造血機能は抑えられ、感染を抑える細胞も減ってしまいます。
赤血球が減少すると貧血になり、頭重感、倦怠感、労作時の息切れ、動悸などがみられるようになります。白血球が減少するとウイルスや細菌などに感染しやすくなり、血小板が減少すると出血しやすくなることもあります。

M蛋白増加による症状

骨髄腫細胞が増加してM蛋白が増えると、さまざまな合併症を引き起こします。
ウイルスや細菌などに対する抵抗力が低下し感染しやすくなります。また、血液がドロドロの状態になり( ねん 稠度 ちょうど 症候群 しょうこうぐん )、眼底の異常などの症状を引き起こす場合があります。
さらに、M蛋白が増えると不要なものを排泄する腎臓がオーバーワークになり機能が悪くなることもあります。またM蛋白は「アミロイド」という有害な蛋白質に変化して、いろいろな臓器に沈着して機能を妨げてしまうこともあります(アミロイドーシス)。

骨の破壊による症状

骨髄腫細胞が増えることにより骨をつくる細胞と骨を壊す細胞のバランスがくずれ、骨がもろくなったり異常な骨の形成が起こります。骨折や骨の異常形成で、腰や背中などの関節に痛みがあらわれることがあります。また、溶けた骨による高カルシウム血症が助長され、口が渇いたり、吐き気、便秘などが起きたりすることもあります。

CRAB
  • 【参考文献】
  • 畠清彦 編:新しい診断と治療のABC 84 血液10 多発性骨髄腫,最新医学社,2014.
  • 清水一之 編:多発性骨髄腫 Updating 第1巻 多発性骨髄腫の診断,医薬ジャーナル社,2012.
  • 清水一之 編:多発性骨髄腫 Updating 第2巻 症候/合併症とその対策,医薬ジャーナル社,2013.
  • 医療情報科学研究所 編:病気がみえる vol.5 血液 第2版,メディックメディア,2017.
  • 日本骨髄腫学会 編:多発性骨髄腫の診療指針 第4版,文光堂,2016.

わからないことや気になることがある場合は、医師や看護師、薬剤師に相談しましょう。

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