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2.先進医療(保険診療、自由診療、混合診療)(その2)

保険診療、自由診療、混合診療

保険診療とは、保険が適用される診療のことです:診療費用は患者の一部自己負担(小学校就学以降70歳未満及び現役並み所得者の70歳以上の場合3割)のほかは保険者が負担します。

自由診療とは、保険が適用されない診療のことです:診療費用は患者がすべて(10割)自己負担します。

混合診療とは、保険診療と自由診療を併用する診療のことです:診療費用は保険診療と自由診療という2種類の負担の方法を併用します。日本では混合診療は原則として認められていませんが、(1)差額ベッド(入院時の個室代)と、(2)先進医療に限定されて適用が認められています。

保険診療

保険診療とは、健康保険法、療養担当規則(厚生労働省令)、治療指針等の法的な規定に従い、国民が全員加入する医療保険によって行われる医療のことです。保険医療を実施する医療機関は、申請によって厚生労働大臣から保険医療機関の指定を受けなくてはならず、医師・薬剤師も申請によって厚生労働大臣により保険医・保険薬剤師として登録されなければなりません。

保険診療の診療内容は、法的な制限を受けます。診療費も診療報酬という公定価格となっており、診療の金額を医療機関が独自に変更したり割り引いたりすることはできません。

保険医療機関を受診した患者は、窓口で診療費を支払いますが、これは患者の一部負担金で医療費全体の3割(小学校就学以降70歳未満及び現役並み所得者の70歳以上の場合)の窓口の負担ですみます。各医療機関は、医療費全体から患者の一部負担金を差し引いた差額(残金)を1ヵ月単位でとりまとめ、審査機関を通じて患者が加入する各保険者(健康保険組合等)に請求し、各保険者はこれを各医療機関に支払います。

保険診療では、保険者が被保険者の負担金を差し引いた金額の分(小学校就学以降70歳未満及び現役並み所得者の70歳以上の場合、7割)を、医療機関が実際の医療サービスで提供するという現物給付(これを「療養の給付」といいます)を行います。

先進医療(保険診療、自由診療、混合診療)

自由診療と混合診療

自由診療とは、患者と医療機関との間で個別の契約に従って行われるもので、医療法や医師法による規定に従わなくてはなりませんが、診療内容や診療費用に法的な制限はありません。

混合診療は、患者が受ける疾患に対する一連の診療行為のなかで、保険診療と自由診療を混在させる診療(混合診療)を行うことで、日本では現在、原則として認められていません。しかし、例えばある慢性疾患の治療で通院した時に(保険診療での通院)、同時にインフルエンザ接種(保険適用外の医療で自由診療となる)を行うなど、現在行われている保険診療の内容と関係のない自由診療を同時に行うことは認められています。

先進医療と保険外併用療養費

先進医療では、高度な医療技術に関する費用は患者が全額負担し、入院基本料等の基本部分(療養の給付)の費用に関しては「保険外併用療養費」として医療保険で給付されるという、いわば「混合診療」が認められています。

保険外併用療養費は、評価療養、または選定療養を受けたときに支給されます(表)。先進医療は厚生労働大臣によって評価療養に定められています。

「評価療養」及び「選定療養」の種類

評価療養

  1. 先進医療
  2. 医薬品、医療機器、再生医療等製品の治験に係る診療
  3. 薬事法承認後で保険収載前の医薬品、医療機器、再生医療等製品の使用
  4. 薬価基準収載医薬品の適応外使用
    (用法・用量・効能・効果の一部変更の承認申請がなされたもの)
  5. 保険適用医療機器、再生医療等製品の適応外使用
    (使用目的・効能・効果等の一部変更の承認申請がなされたもの)
選定療養
  1. 特別の療養環境(差額ベッド)
  2. 歯科の金合金等
  3. 金属床総義歯
  4. 予約診療
  5. 時間外診療
  6. 大病院の初診
  7. 小児う蝕の指導管理
  8. 大病院の再診
  9. 180日以上の入院
  10. 制限回数を超える医療行為

また、「評価療養」及び「選定療養」については、次のような取扱いが定められています。

1. 医療機関における掲示
この制度を取扱う医療機関は、院内の患者の見やすい場所に、評価療養又は選定療養の内容と費用等について掲示をし、患者が選択しやすいようにすることとなっています。
2. 患者の同意
医療機関は、事前に治療内容や負担金額等を患者に説明をし、同意を得ることになっています。患者側でも、評価療養又は選定療養についての説明をよく聞くなどして、内容について納得したうえで同意することが必要です。
3. 領収書の発行
評価療養又は選定療養を受けた際の各費用については、領収書を発行することとなっています。

厚生労働省HP「先進医療の概要について」より

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