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このページは、2005年9月改訂のレイアタッツ®製品情報概要に基づいて作成したものです。
薬物動態
<外国人における成績(参考)>
健康成人とHIV感染患者においてアタザナビルの薬物動態を評価した(下表)。
健康成人又はHIV感染患者にアタザナビル400mgを1日1回食事とともに投与した時の定常状態の薬物動態
a:n=12
成人HIV感染患者に1日1回の用法で本剤400mg(200mgカプセル2カプセル)を軽食とともに反復投与したときの29日目(定常状態時)の平均血漿中濃度推移を下図に示す。
成人HIV感染患者(n=13)にアタザナビル(400mg)を反復投与したときの定常状態時の平均血漿中濃度推移
1.吸収
健康成人及びHIV感染患者において、アタザナビルは速やかに吸収され、投与後2.5時間付近で最高血中濃度に達する。アタザナビルは非線形の薬物動態を示し、投与量200~800mgの範囲でAUC及びCmaxは投与量に比例する以上の増加を示した。HIV感染患者において、投与4~8日目に定常状態に達し、累積係数は約2.3であった。
食事の影響:健康成人に本剤を食事とともに投与すると、バイオアベイラビリティーが増大し、薬物動態の変動が減少する。本剤400mgを軽食(357kcal, 脂肪8.2g, 蛋白質10.6g)とともに単回投与したとき、絶食時に比べてAUCは70%、Cmaxは57%増加した。本剤400mgを高脂肪食(721kcal, 脂肪37.3g, 蛋白質29.4g)とともに単回投与したとき、絶食時に比べてCmaxに変化はみられなかったがAUCは35%増加した。軽食あるいは高脂肪食とともに本剤を投与したとき、Cmax及びAUCの変動係数は絶食時の約1/2まで減少した。
2.分布
アタザナビルのヒト血清蛋白への結合は濃度に依らず86%であった。アタザナビルはα1-酸性糖蛋白(AAG)及びアルブミンに結合し、両者への結合率はそれぞれ89%及び86%と同程度であった。HIV感染患者に軽食とともに400mgの本剤を1日1回、12週間反復投与した試験では、脳脊髄液及び精液からアタザナビルが検出された。脳脊髄液/血漿の濃度比(n=4)は0.0021~0.0226の範囲で、精液/血漿の濃度比(n=5)は0.11~4.42であった。
3.代謝
アタザナビルのヒトにおける主な代謝は一酸化及び二酸化反応である。その他、代謝経路の寄与としては大きなものではないが、アタザナビルあるいはその代謝物について、グルクロン酸抱合、N-脱アルキル化、加水分解及び脱水素を伴う酸化反応の代謝経路も存在した。血漿中からは2種の代謝物が検出されたが、いずれもin vitro において抗ウイルス活性を示さなかった。ヒト肝ミクロソームを用いたinvitro 試験からアタザナビルはCYP3A4による代謝を受けることが示された。
4.排泄
健康成人に14C-アタザナビル400mgを単回投与したとき、標識放射能の79%が糞便中に、13%が尿中に排泄された。また、糞便中及び尿中への未変化体の排泄率はそれぞれ投与量の約20%及び7%であった。
1日400mgを軽食とともに反復投与したとき、定常状態時での健康成人(n=214)及び成人HIV感染患者(n=13)における消失半減期は約7時間であった。
5.心電図への影響
健康成人において、アタザナビルを投与した際に血中濃度及び投与量に依存したPR間隔の延長が観察されている。
プラセボ対照試験(AI424-076)において、PR間隔の投与前値からの最大変化の平均値(±SD)はアタザナビル400mg投与群(n=65)で24(±15)msecで、プラセボ投与群(n=67)で13(±11)msecであった。この試験におけるPR間隔の延長は無症候性であった。ヒトにおけるアタザナビルと他のPR間隔を延長させる薬物との薬力学的相互作用については十分な情報が得られていない(【使用上の注意】の項参照)。
また、アタザナビルの心電図への影響を72例の健康成人を用いた臨床薬理試験において確認した。アタザナビル400mg、800mg(承認外用量)の経口投与とプラセボ投与を比較したところ、アタザナビルはQTc間隔(Fridericiaの補正を用いた)に用量依存的な影響を及ぼさなかった。抗HIV療法を受けている1793例のHIV感染患者では、アタザナビル及び比較対照薬のQTc延長作用は同等であった。アタザナビルを投与された健康成人又はHIV感染患者のいずれにおいても、500msecを超えるQTc間隔は認められなかった。
6.特殊集団
腎障害:
健康成人において、未変化体の腎を介した排泄は投与量の約7%であった。腎障害患者における薬物動態は検討されていない。
肝障害:
アタザナビルは主に肝臓で代謝を受けて消失する。中等度~重度の肝障害成人被験者(Child-Pugh B群14例及びC群2例)において400mg単回投与後の薬物動態を検討した結果、肝障害者のAUCは健康成人に比べて45%高かった。また、健康成人の半減期が6.4時間であるのに対し、肝障害者では12.1時間であった。したがって、中等度あるいは重度の肝障害患者についてはアタザナビルの血漿中濃度が上昇すると予想される。
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<用法・用量に関連する使用上の注意> 抜粋 |
心伝導障害(房室ブロック)のある患者:
本剤の投与により、心電図検査でPR間隔の延長を示すことがある。心伝導障害は無症候性であり、まれな例外を除いて第一度AVブロックに限られていたとの報告がある。臨床試験データが十分でないため、心伝導障害(房室ブロック)のある患者には慎重に投与すること。本剤とPR間隔の延長を起こすおそれのある薬剤を併用する場合は注意すること(「過量投与」の項参照)。
7.薬物相互作用
アタザナビルは肝臓でCYP3A4により代謝され、臨床用量で得られる濃度でCYP3A4及びUGT1A1を阻害し、その阻害定数(Ki)はそれぞれ2.35μM(CYP3A4)、1.9μM(UGT1A1)である。CYP3A4あるいはUGT1A1により代謝される治療域が狭い薬剤との併用は避けること(「併用禁忌」の項参照)。
アタザナビルはCYP1A2及びCYP2C9を競合的に阻害し、Ki値は12μM、Cmax/Ki 値比は約0.25である。
本剤はCYP1A2あるいはCYP2C9により代謝される薬物と薬物相互作用を発現する可能性が考えられる。臨床用量で得られる濃度でアタザナビルはCYP2C19あるいはCYP2E1を阻害しない。In vivoにおいて、アタザナビルは本剤自身の代謝を誘導せず、またCYP3A4で代謝される薬剤の代謝を促進しない。
反復投与試験において、本剤は尿中の内因性6β-ヒドロキシコルチゾール/コルチゾール比を低下させ、CYP3A4を誘導しないことが示唆された。
CYP3A4活性を誘導する薬剤はアタザナビルのクリアランスを上昇させ、血漿中濃度を低下させる可能性がある。また、本剤とCYP3A4を阻害する他剤との併用投与によりアタザナビルの血漿中濃度が上昇する可能性がある。
本剤と併用の可能性のある他剤又は薬物動態学的相互作用の指標として一般に使用されている薬剤との薬物相互作用試験を実施した。併用投与がCmax、AUC及びCminに及ぼす影響を次項からの表1 及び表2 に示す。
表1. 併用薬がアタザナビルの薬物動態に及ぼす影響
a:被験者1例が本剤を服用せず
b:アタザナビル400mg(QD)のこれまでの成績と比較して、アタザナビル/リトナビルの300mg/100mg投与時(QD)のCmax、AUC及びCminの幾何平均値はそれぞれ18%、103%及び671%増加した。リトナビルと併用投与したときのCmax、AUC及びCminの幾何平均値はそれぞれ6129ng/mL、57039ng・h/mL及び1227ng/mLであった。
c:リトナビル/フマル酸テノホビルジソプロキシル併用時とリトナビル併用時のアタザナビル各パラメータの比率。アタザナビル/リトナビル300mg/100mg投与時のアタザナビルの曝露量は、アタザナビル400mg投与時よりも高かった(注b参照)。
表2. アタザナビルが併用薬の薬物動態に及ぼす影響
a:被験者1例が本剤を服用せず
b:アタザナビルとサキナビル1200mgの併用投与(QD)で、サキナビルの1日曝露量は標準的な臨床用量・用法である1200mg(TID)と同程度の値を示したが、Cmaxはサキナビル(ソフトゼラチンカプセル)の単剤投与時(1200mg,TID)よりも約79%高い。
NA:データが得られていない
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