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2005年8月29日
エンテカビルの有効性および耐性データ
アジア・パシフィック肝臓学会で発表される
慢性B型肝炎ウイルス(HBV)に感染した広範な患者において、経口抗ウイルス剤エンテカビル(商品名:バラクルード)がラミブジンよりも優れているか、もしくは同等であることを証明する3件のスタディのデータが、インドネシアのバリ島で8月16日から21日まで開催された第15回アジア太平洋肝臓学会(APASL:The Asian Pacific Association for the Study of the Liver)で発表されました。スタディの被験者には代償性肝疾患患者で、初めて抗ウイルス治療を開始した患者(ヌクレオシド系薬剤の投与を受けたことがない患者)、以前に(エンテカビル以外の)抗ウイルス治療を受けたことがある患者、およびラミブジン難治性の患者(無反応性、再発性、または抵抗性と定義される患者)が含まれます。
別のスタディの結果によると、1年間の治療後、ヌクレオシド系薬剤の投与を受けたことがない慢性B型肝炎患者群において、エンテカビル耐性の発現を示すエビデンスは確認されませんでした。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:アメリカ・ニューヨーク/CEO: ピーター・R・ドーラン)が創薬したエンテカビルは、ヌクレオシド誘導体であり、B型肝炎ウイルスの選択的阻害剤です。
中国・香港特別行政区にある香港大学の医学部胃腸病・肝臓病学科長のC・L・ライ医学・肝臓病学教授は、「大多数の医師は、慢性B型肝炎患者の治療に使用する抗ウイルス剤を決定する際、耐性の発現を考慮する。今回のエンテカビルに関する第III相データの分析により、ヌクレオシド系薬剤の投与を受けたことがない患者において、48週間の治療後にエンテカビル耐性の発現を示すエビデンスは見られないことが確認された。耐性によるウイルスのリバウンド(すなわち測定可能なウイルス・レベルの再発)は、エンテカビルによる治療を受けたラミブジン難治性患者の1%にしか発生しなかった」と述べています。
中国の首都医科大学付属北京友誼医院のジア・ジドン教授は、「慢性B型肝炎は、中国で最も緊急性の高い問題の1つとなっている。効果的な薬物療法によって、中国人の慢性B型肝炎に伴う過酷な長期的合併症の一部に対処するには、早期の診断と治療が不可欠である」と述べています。
毎年、世界中で50万人以上が原発性肝癌で死亡しており、原発性肝癌患者の80%までが慢性B型肝炎ウイルスを原因として発症しています *1 。このウイルスに慢性感染している4億人のうち、75%がアジアに居住しています *2 。原発性肝癌、すなわち肝細胞癌(HCC)は、多くのアジア諸国で癌による死因の上位3位に入っています *3 。
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シンガポールでは、人口の6%(約25万人)がB型肝炎ウイルスに慢性感染していると推定されます *6 。
中国はB型肝炎と肝癌の被害が世界一大きな国であり、人口の約10%に相当する1億3,000万人が慢性感染していると推定されます *2 。
東アジア(中国、香港、日本、韓国)だけでも、毎年、36万人がB型肝炎感染で死亡していると推定されます *4 。
インドでは、20人に1人がB型肝炎ウイルスに慢性感染し、インドにおける成人の死亡の1%がB型肝炎ウイルスによるものと推定されます *5 。
2005年版の慢性B型肝炎管理に関するアジア・パシフィック共同声明では、肝臓の損傷および疾病の進行を軽減もしくは予防するには、ウイルスを継続的に抑制することが重要であり、B型肝炎ウイルスを駆除、もしくは恒久的に抑制することが治療の第一目標であることが報告されました *7 。
複数の第III相スタディでは、ヌクレオシド系薬剤の投与を受けたことがないB型肝炎e抗原(HBeAg)陽性・陰性患者およびラミブジン難治性患者を含めて、さまざまな慢性B型肝炎患者の治療におけるエンテカビルの有効性に関する調査が行われました。慢性感染患者の25~40%を占めるHBeAg陽性患者では、肝機能の悪化、肝硬変、および肝癌が見られました *6 。HBeAg陰性患者では、長期予後が不良の重度肝障害の進行、および肝硬変・肝癌への頻繁な進行を特徴とする疾病が見られました。
アジア・パシフィック肝臓病学会で発表された第III相データには以下の通りです。
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世界的に実施されたエンテカビルに関する2件の重要な第III相スタディ(HBeAg陽性患者を調査したETV-022およびHBeAg陰性患者を調査したETV-027)から得られた48週間にわたるデータの分析により、ヌクレオシド系薬剤の投与を受けたことがない慢性B型肝炎患者の治療において、エンテカビルがラミブジンよりも有効であることが証明されました。これらの成人患者は、代償性肝疾患を患い、活動的なウイルス増殖のエビデンスと、恒常的な血漿中アミノトランスフェラーゼ(ALTまたはAST)の亢進、または組織学的に活動的な疾病のエビデンスを抱えていました。この効果は、抗HBV治療に対する組織学的・ウイルス学的反応の予測因子(ベースライン時のアミノトランスフェラーゼ(ALT)レベルおよびHBV遺伝子型)が確認された複数の疾病関連サブグループにわたって証明されました。ETV-022において最も頻繁に報告された副作用は、頭痛、上気道感染症、咳、鼻咽頭炎、上腹部痛、倦怠感、および発熱でした。ETV-027において最も頻繁に報告された副作用は、頭痛と上気道感染症でした。
者519人を対象とした無作為二重盲検第III相臨床試験であるスタディETV-023では、ヌクレオシド系薬剤の投与を受けたことがない中国の慢性B型肝炎成人患者におけるエンテカビルの有効性と安全性に関する調査が行われました。48週間の時点で複合的な主要評価エンドポイント(HBV DNAが検出限界未満[bDNA検査で0.7 MEq/mL]かつALTが正常上限値の1.25倍未満)を満たした割合は、ラミブジンによる治療を受けた患者群の67%に対し、エンテカビル0.5 mgを投与する治療を受けた患者群では90%でした。データでは、エンテカビルを用いた治療により、ラミブジンと比較して、48週間の時点でウイルス量が統計的有意、かつ大幅に減少することが証明されました(p>0.0001)。さらに、検出限界未満のHBV DNA(PCR検査で300コピー/mL未満)が達成された割合は、ラミブジンによる治療を受けた患者群の43%に対し、エンテカビルによる治療を受けた患者群では76%でした。どちらの薬剤でも、概して高い安全性と認容性が確認されました。最も頻繁に報告された副作用は、鼻咽頭炎(鼻腔および上咽喉の炎症)、ALTレベルの上昇、上気道感染症、倦怠感、上腹部痛、下痢でした。
患者145人を対象とした第II・III相臨床試験であるスタディETV-056では、中国のラミブジン難治性B型肝炎成人患者におけるエンテカビルの有効性に関する調査が行われました。スタディでは、12週間のプラセボ対照二重盲検試験の後、36週間のオープン・ラベル試験が行われました。データでは、エンテカビル1.0 mgを投与する治療により、プラセボと比較して、12週間の時点でウイルス量がベースライン時よりも統計的有意に減少することが証明されました(4.30 ログコピー/mL対0.15ログコピー/mL)(p>0.0001)。スタディの二重盲検段階でエンテカビルによる治療を受けた後、引き続きオープン・ラベル試験でもエンテカビルによる治療を受けた患者群では、48週間の時点でHBV DNAの平均減少レベルが5.08ログコピー/mLとなりました。48週間にわたるエンテカビル1.0 mg/日の投与については、おおむね十分な認容性が確認されました。
第III相プログラムに登録した550人以上の患者から得られたエンテカビル耐性データに関する第III相の広範な分析によると、治療48週間の時点で、ヌクレオシド系薬剤の投与を受けたことがない慢性B型肝炎患者群において、エンテカビル耐性の発現を示すエビデンスは確認されませんでした。エンテカビル耐性によると見られるウイルスのリバウンドは、エンテカビルによる治療を受けたラミブジン難治性患者の1%で確認されました。エンテカビル耐性に伴う突然変異は、エンテカビルによる治療を受けたラミブジン難治性患者の7%で確認されましたが、これらの突然変異は、エンテカビルによる治療開始時にすでにラミブジン耐性の変化が見られた場合にしか発生しませんでした。
ブリストル・マイヤーズスクイブ社は、世界中の多くの国でエンテカビルに関する販売承認を申請しています。アジア・パシフィック地域では、フィリピン、インドネシア、マレーシア、中国、台湾、シンガポール、およびタイで申請を行っています。エンテカビルは現在、米国、ブラジル、インドネシアで承認されています。世界的なエンテカビル臨床試験プログラムは、慢性B型肝炎に関してこれまでに実施された中で最大のプログラムであり、(世界中で慢性B型肝炎の治療に最も一般的に使用されている経口抗ウイルス治療剤の)ラミブジンとエンテカビルという2種類の抗ウイルス剤を比較した初のプログラムです。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、「豊かで長生きできる人生の実現」をミッションとする、医薬品と関連するヘルスケア製品を扱う世界企業です。
参考文献
*1 Hepatitis B Initiative、「Hepatitis B Statistics」
http://www.hepbinitiative.org/statistics.html から入手可能、2005年7月12日にアクセス
*2 Asian Liver Foundation、「HBV: A Silent Killer」
http://liver.stanford.edu/files/handbook.pdf から入手可能、2005年7月12日にアクセス
*3 Hepatitis B Foundation、「Liver Cancer」
http://www.hepb.org/PrinterFriendly.aspx?PageID=256&Locale=en-US から入手可能、2005年7月12日にアクセス
*4 Hepatitis B Foundation、「Hepatitis B and the Asian Community」
http://www.hepb.org/06-0265.hepb から入手可能、2005年7月12日にアクセス
*5 WHOインド、「Introduction of Hepatitis B Vaccine in the Universal Immunization Programme」
http://www.whoindia.org/CHS/HepB/HandBook/HB%20Vaccinators.pdf から入手可能、2005年7月12日にアクセス
*6 シンガポール総合病院胃腸科、「Hepatitis B」
http://www.sghhealth4u.com.sg/health4u/gastro/hep_b_fs.htm から入手可能、2005年7月12日にアクセス
*7 Liaw Y-F、Leung N、Guan R、Lau GKK、Merican I、McCaughan G、Gane E、Kao J-H、およびOmata M(Asian-Pacific Consensus Update Working Party on Chronic Hepatitis B代表)、「Asian-Pacific Consensus Statement on the Management of Chronic Hepatitis B: a 2005 Update」、Liver Int 2005;25:472-89
http://www.blackwell-synergy.com/doi/full/10.1111/j.1478-3231.2005.01134.xから入手可能、2005年7月28日にアクセス
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