2009年10月22日
罹病期間2年以下の中等度から重度の早期関節リウマチ成人患者においてORENCIA®の持続的な臨床反応を確認

本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が10月19日(米国現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳再編集し、皆さまのご参考に供するものです。内容とその解釈については原文である英文が優先します。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(本社:アメリカ・ニューヨーク/CEO:ジェームズ・M・コーネリアス)は10月19日、罹病期間2年以下でメトトレキサート未治療の中等度から重度の関節リウマチ患者に対するORENCIA®(一般名:アバタセプト)の投与を支持する2年間の試験結果を発表しました。

AGREEスタディは、ORENCIA®とメトトレキサートの併用投与を受けた患者とメトトレキサートの単剤投与を受けた患者を比較する試験です。このスタディによると、ORENCIA®とメトトレキサートを併用した患者で、低疾患活動性スコア(疾患活動性を評価する総合的な指標であるDAS28-CRPが2.6未満)を達成した患者は、24カ月後の時点まで持続されていたことが明らかになりました。さらに、ORENCIA®とメトトレキサートの併用投与を受けた患者のうち、55.2%が低疾患活動性スコアを達成しました。これらの患者のうち、半数以上は活動性を示す関節がありませんでした。また、ORENCIA®とメトトレキサートの併用により、痛み、腫脹、疲労感が軽減されることに加え、X線画像で見た関節リウマチの進行が抑制され、身体機能が改善されることも明らかになりました。その後のオープンラベル期間の安全性プロファイルは、試験の二重盲検期間と同等でした。

このデータは10月18日、フィラデルフィアで開催された米国リウマチ学会(ACR:American College of Rheumatology)の年次学術会議で発表されました。

AGREEスタディの治験責任医師を務めたベルギーのルーヴェン・カトリック大学リウマチ学部のルネ・ウェストーヴェン博士(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「ORENCIA®のような生物学的製剤をメトトレキサートと併用して、予後不良因子を持つ中等度から重度の関節リウマチ患者さんを早期治療することにより、一部の患者さんが普通の日常生活に戻ることを手助けできる可能性があります。今回のデータにより、生物学的製剤未治療の中等度から重度の適切な関節リウマチ患者さんにORENCIA®を使用すべきかどうか、またいつ使用すべきかについて、リウマチ専門医の理解が深まります」。

米国食品医薬品局(FDA:Food and Drug Administration)は2009年8月25日、AGREEスタディ(Abatacept study to Gauge Remission and joint damage progression in methotrexate-naïve patients with Early Erosive rheumatoid arthritis:メトトレキサート未治療の関節破壊を伴う早期関節リウマチ患者における寛解と関節損傷の進行度を評価するアバタセプトに関する試験)の試験成績をORENCIA®の米国添付文書に追記することを承認しました。試験の参加対象者は、メトトレキサート未治療、罹病期間2年以下、リウマチ因子(RF)または抗環状シトルリン化ペプチド(抗CCP)抗体が陽性の中等度から重度の関節破壊を伴う関節リウマチ患者です。

AGREE試験の二重盲検期間(1年目)における主要評価項目は、2.6未満のDAS28-CRPを達成した患者の割合と、Genant 修正トータルシャープスコア(関節びらんスコアと関節裂隙の狭小化スコアを合計したもの)による構造的な損傷の評価でした。1年目に2.6未満のDAS28-CRPを達成した患者の割合は、ORENCIA®とメトトレキサートの併用群で41.4%、メトトレキサート単剤群で23.3%でした(P<0.001)。ORENCIA®とメトトレキサートを併用し、2.6未満のDAS28-CRPスコアを達成した患者のうち、54%は活動性関節がなく、17%は活動性関節が1つ、7%は活動性関節が2つ、22%は活動性関節が3つ以上あり、活動性関節は圧痛および/または腫脹を伴っていました。Genant修正トータルシャープスコアのベースライン時からの変化量の平均値は、ORENCIA®とメトトレキサートの併用群で0.6、メトトレキサート単剤群で1.1でした(P=0.040)。1年目の無作為化二重盲検実薬対照試験投与例ORENCIA®群256人、プラセボ群253人のうち、ORENCIA®群232人、プラセボ群227人がオープンラベル期間に参加し、約10 mg/kgのORENCIA®とメトトレキサートの投与を受けました。これらの患者のうち、94.3%がオープンラベル期間を完了しました。

ORENCIA®とメトトレキサートを併用し、2.6未満のDAS28-CRPスコアを達成した患者のうち、63.5%は活動性関節がなく、11.9%は活動性関節が1つ、24.6%は活動性関節が2つ以上あり、活動性関節は圧痛または腫脹を伴っていました。

関節の構造的損傷の進行度は、1年後の時点における変化をX線で評価したトータルシャープスコア(TS)でも評価されました。進行なしは、TSが0.0以下と定義されます。患者情報を伏せて読み取ったX線データから、24カ月間にわたりORENCIA®とメトトレキサートを併用した患者の56.8%が進行なしであることが明らかになりました。

AGREEスタディでは、24カ月後の時点で、関節リウマチ患者における徴候と症状の改善を評価する別の指標であるACR50およびACR70のスコアが報告されました。たとえば、ACR70が達成された場合、徴候と症状が70%改善されたことを意味します。

治療 ACRスコアを達成した患者の割合(N=232)
  ACR50 ACR70
ORENCIA®+メトトレキサート 74.1% 53.9%

二重盲検期間とオープンラベル期間における重篤な有害事象(8.4%対6.4%)および重篤な感染症(2.0%対1.7%)の発現率(ORENCIA®の投与を受けた患者100人当たり)は同様でした。自己免疫疾患の有害事象は、二重盲検期間とオープンラベル期間に同様の割合で発現しました(2.5%対1.3%)。24カ月間の試験期間に、合計8件の死亡例が発現しました(ORENCIA®とメトトレキサートの併用群で4件、メトトレキサート単剤群で4件)。24カ月間の二重盲検試験期間に、ORENCIA®とメトトレキサートの併用群で1件の悪性腫瘍が報告されました。AGREEスタディにおける安全性は、ORENCIA®の関節リウマチに関するこれまでの臨床試験と同様でした。

関節リウマチについて

関節リウマチ(RA)は、関節の内膜(滑膜)の炎症を特徴とする全身性1の慢性自己免疫疾患であり、慢性的な痛み、こわばり、腫脹、疲労2を伴う関節損傷を引き起こします。関節リウマチによって、関節が変形したり、ずれたりした結果、身体の動きが制限され、機能が低下します3。世界人口の約1%が関節リウマチに罹患しています4。この症状は男性よりも女性に多く見られ、関節リウマチと診断される患者の75%を女性が占めています2

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について

ブリストル・マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を持つ患者さんを助けるための革新的な医薬品を発見、開発し、提供することを使命とする世界的なバイオファーマ企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>をご覧ください。

  • ORENCIA®は、米国で2005年に承認され、現在世界40カ国以上で販売されています。日本においては現在、関節リウマチ治療薬として製造販売承認申請中です。本製品に関する詳しい情報についてはwww.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>を参照ください。
  • ORENCIA®は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の登録商標です。

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ブリストル・マイヤーズ株式会社
コーポレイト/ビジネス・コミュニケーションズ部門
電話:(03)5323-8314 (部門代表)
ウェブサイト: http://www.bms.co.jp/

参考資料

  • 1 Helmick CG, Felson DT, Lawrence RC, Gabriel S, Hirsch R, Kwoh CK, Liang MH, Kremers HM, Mayes MD, Merkel PA, Pillemer SR, Reveille JD, Stone JH; National Arthritis Data Workgroup. Estimates of the prevalence of arthritis and other rheumatic conditions in the United States. Part I. Arthritis Rheum. 2008;Jan;58(1):15-25.
  • 2 American College of Rheumatology, Patient Education, Rheumatoid Arthritis. Available at: http://www.rheumatology.org/public/factsheets/ra_new.asp?aud=pat2. Accessed May 2006.
  • 3 National Institute of Arthritis and Musculoskeletal and Skin Diseases. National Institutes of Health. U.S. Department of Health and Human Services. Rheumatoid Arthritis. May 2004.
  • 4 Lee DM, Weinblatt ME. Rheumatoid Arthritis. The Lancet. 2001;358:903-11.