2011年11月10日
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が開発中のNS5AとNS3阻害薬を用いた経口療法は、第II相試験の遺伝子型1bの前治療無効例を対象とした先行投与コホートにおいて、90%のウイルスの陰性化(SVR12)を達成

本資料は米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が、11月7日(米国現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に抄訳したものです。内容とその解釈については原文である英文が優先します。

  • 本試験結果により、C型肝炎の遺伝子型(ジェノタイプ)1b患者でdaclatasvir(BMS-790052)とasunepravir(BMS-650032)を併用するとSVR(Sutained viral resupose)達成の可能性を支持
  • 対象患者を拡大し、アルファ/リバビリン併用療法に不適格または不耐容の患者を追加

(ニュージャージー州プリンストン、2011年11月7日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(本社:アメリカ・ニューヨーク/CEO:ランベルト・アンドレオッティ)は本日、日本で進行中の第II相試験の患者10例からなる先行投与コホートにおいて得られた結果を発表しました。本試験では、開発中のNS5A阻害薬daclatasvir(BMS-790052)とNS3阻害薬asunaprevir(BMS-650032)を用いた経口DAA(直接作用型抗ウイルス剤)療法により、ペグインターフェロンアルファおよびリバビリン(アルファ/リバビリン併用療法)が奏効しなかったジェノタイプ1bのC型肝炎(HCV)患者の90%(9/10例)において、投与終了後12週目の時点でウイルス量の陰性化が達成されました。本試験では、2例で重篤な有害事象が認められ、そのうち1例で治験薬の投与が中止されました。本試験結果は、サンフランシスコで開催中の第62回米国肝臓病学会(AASLD)の年次会議で発表されました。

広島大学大学院医歯薬学総合研究科分子病態制御内科学茶山一彰教授(MD)は、「ジェノタイプ1bの患者さんをアルファ/リバビリン併用療法で治療した場合の治癒率は、約45%です。ウイルス学的治癒が達成されなかった55%の患者さんでは、プロテアーゼ阻害薬を追加した場合でも、ある程度しか奏功しません。前治療無効例で奏効率を高める可能性のある新たな治療オプションに対する医療ニーズが存在します。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が開発中の直接作用型抗ウイルス剤に関する今回の第II相試験結果は、この治療困難な患者さんのためにC型肝炎治療薬を研究する我々に希望をもたらします」と述べています。

同試験は、先行投与コホートの結果に基づいて対象患者を拡大し、前治療無効例のジェノタイプ1bの患者20例と、アルファ/リバビリン併用療法の不適格例、または不耐容のため12週間未満でアルファ/リバビリン併用療法を中止した患者20例の両方が組み入れられました。アルファ/リバビリン併用療法が不適格または不耐容となったC型肝炎患者は、有効な治療薬がないため、重要な医療ニーズを抱えています。

先行投与コホートの結果

本試験に登録された患者10例のうち、9例が24週間の治験薬の投与を完了しました。9例全員で早期かつ持続的なウイルスの増殖抑制効果が認められ、8週目までにウイルス量の陰性化が達成され、投与終了後24週間の追跡期間の最後まで持続しました。1例が2週目に投与を中止しています。本症例では、投与中止時点のウイルス量は低く(1.8 log10 IU/mL)、治験責任医師からの報告によると、投与中止24週間後までウイルス量の陰性化が持続しました。

2例で重篤な有害事象が認められました。1例でグレード3の発熱がみられ、もう1例では、2週目の時点で投与中止につながったグレード4のビリルビン値上昇(高ビリルビン血症)がみられました。治験責任医師からは、本症例では、投与中止後には検査値が正常化し、SVRが達成されたことが報告されました。

治験薬投与中に少なくとも3例以上に認められた有害事象は、グレード1の下痢(7例)、頭痛(4例)、および肝酵素上昇(ALTおよびAST、3例)でした。肝酵素上昇例のうち、2例で一過性のグレード1の上昇、1例でグレード2の上昇が投与開始後16週目からみられ、治療終了後2週間以内に改善が認められました。

本試験について

本第II相オープンラベル臨床試験(AI447-017)の先行投与コホートでは、過去にアルファ/リバビリン併用療法が無効(アルファ/リバビリン併用療法開始後12週目の時点でHCV RNA ≤ 2 log10 IU/mL)のジェノタイプ1bの日本人C型慢性肝炎10例に対して、daclatasvirを1日1回60 mgと、asunepravirを初回投与量600 mg の1日2回、その後200 mg の1日2回に減量して24週間投与しました。主要評価項目は、投与終了後12週目におけるウイルス量陰性化(HCV RNA < 15 IU/mL)の達成率でした。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の肝疾患への取り組み

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、C型肝炎、B型肝炎、肝がんを含む肝疾患において未だ満たされていない医療ニーズに対応するため、化合物ポートフォリオの進展に努めています。C型肝炎領域のパイプラインには、さまざまな作用機序を持つ化合物ポートフォリオが含まれ、生物学的製剤と低分子抗ウイルス剤の両方に取り組んでいます。これらの化合物は、患者タイプにあわせて地域におけるSVR率の向上を目的とした複数の新規治療法の一部として開発されています。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のゲノミクスアプローチを通じて発見されたdaclatasvir(BMS-790052)は、C型肝炎を対象とした臨床試験で検討された初のNS5A阻害薬であり、現在、第III相開発段階にあります。またasunepravir(BMS-650032)は、C型肝炎に関して第II相開発段階にあるNS3阻害薬です。

C型肝炎について

C型肝炎は、肝臓に感染するウイルスであり、感染した血液または血液製剤に直接接触することによって感染します。世界で推定1億7,000万人がC型肝炎ウイルスに感染しており、ジェノタイプ1は最もよくみられる遺伝子型です。C型肝炎感染者の90%までが、ウイルスを体内から排除できず、慢性的に感染しています。慢性C型肝炎患者の20%が肝硬変を発症し、そのうち25%までが肝がんに進行します。C型肝炎を予防するワクチンはありませんが、C型肝炎は治癒が可能な疾患です。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を持つ患者さんを助けるための革新的な医薬品を発見、開発し、提供することを使命とする世界的なバイオファーマ企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>、またはツイッター(http://twitter.com/bmsnews)をご覧ください。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述

本ニュースリリースは、医薬品の研究、開発、および販売について、1995年私募証券訴訟改革法で定義されるところの将来予測に関する記述を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。特に、この化合物の臨床試験が規制当局への申請の裏づけとなる、あるいは、この化合物が規制当局の承認を受ける、また承認を受けたとしても商業的に確実に成功するという保証はありません。本ニュースリリースの将来予測等に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2010年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。