2011年11月10日
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のNS5A阻害薬daclatasvirに関する大規模後期第II相試験(COMMAND-1)の投与12週目の結果は、早期の臨床試験において抗HCV作用と安全性が示された

本資料は米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が、11月8日(米国現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に抄訳したものです。内容とその解釈については原文である英文が優先します。

  • 本試験では、ペグインターフェロンアルファ/リバビリン(アルファ/リバビリン併用療法)への追加療法としてdaclatasvirを評価
  • 有効性と安全性プロファイルについては、進行中の第III相開発プログラムでさらに評価される予定

(ニュージャージー州プリンストン、2011年11月8日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(本社:アメリカ・ニューヨーク/CEO:ランベルト・アンドレオッティ)は本日、遺伝子型(ジェノタイプ)1および4のC型肝炎ウイルスに感染した未治療患者395例を対象とした後期第II相臨床試験(COMMAND-1)の中間結果を発表しました。同試験では、開発中のNS5A阻害薬daclatasvir(BMS-790052)の2種類の用量とペグインターフェロンアルファおよびリバビリン(アルファ/リバビリン)の併用群において、投与12週目の時点でアルファ/リバビリン対照群よりも高いウイルス陰性化率が達成されたことと、有害事象の発現率は両群で同程度であることが確認されました。この結果は、サンフランシスコで開催中の第62回米国肝臓病学会(AASLD)の年次会議で報告されました。

今回の中間結果で報告された主要評価項目は、4週目および12週目におけるウイルス量の陰性化(HCV RNA < 10 IU/mL、eRVR)を達成したジェノタイプ1のC型肝炎患者の割合でした。試験に参加したジェノタイプ1のC型肝炎患者365例のうち、eRVRを達成した患者の割合は、対照群の14%に対し、daclatasvirの各用量(20 mgと60 mg)群では共に54%でした。投与12週目の時点でウイルス量の陰性化を達成したジェノタイプ1のC型肝炎患者の割合は、対照群の43%(31/72例)に対し、daclatasvir 20 mg群で78%(115/147例)、60 mg群で75%(110/146例)でした。重篤な有害事象の発現率は、対照群の6.4%に対し、daclatasvir 20 mg群で7.5%、60 mg群で7.6%でした。

フランス・クレテーユにあるアンリ・モンドール病院のChristophe Hézode博士(MD)は、「C型肝炎患者の大部分はジェノタイプ1および4です。一般的に、これらは他のジェノタイプよりも治療奏効率が低い傾向にあります。特にジェノタイプ4については、直接作用型経口抗ウイルス剤は承認されていないため、より有効な治療オプションが待望されています。今回のdaclatasvirの後期第II相試験の中間結果は、この化合物にとって明るいニュースです」と述べています。

試験結果

本試験に参加したジェノタイプ1のC型肝炎患者365例のうち、投与4週目および12週目の時点でウイルス量の陰性化(HCV RNA <10 IU/mL)(eRVR)を達成した患者の割合は、対照群の14%(10/72)に対し、daclatasvirの各用量群では共に54%(20 mg群:79/147、60 mg群:79/146)でした。投与12週目の時点でウイルス量の陰性化(cEVR)を達成したジェノタイプ1のC型肝炎患者の割合は、対照群の43%(31/72例)に対し、daclatasvir 20 mg群で78%(115/147例)、60 mg群で75%(110/146例)でした。投与12週目の時点でウイルス量の定量限界未満(HCV RNA <25 IU/mL)を達成した患者の割合は、対照群の53%(38/7例)に対し、daclatasvirの各用量群では共に84%(20 mg群:123/147例、60 mg群:123/146例)でした。

ジェノタイプ4のC型肝炎患者30例のうち、投与12週目の時点でウイルス量の陰性化を達成した患者の割合は、対照群の50%(3/6例)に対し、daclatasvir 20 mg群で58%(7/12例)、60 mg群で100%(12/12例)でした。

daclatasvir 20 mg群で1例の死亡が報告されましたが、治験責任医師により、治験薬との関連性はないと判断されました。有害事象による試験中止率は、daclatasvir療法群とアルファ/リバビリン対照群で同程度であり、daclatasvir 20 mg群で3.8%(6/159例)、daclatasvir 60 mg群で5.1%(8/158例)、対照群で7.7%(6/78例)でした。重篤な有害事象の発現率は、対照群の6.4%(5/78例)に対し、daclatasvir 20 mg群で7.5%(12/159例)、60 mg群で7.6%(12/158例)でした。

すべての患者群で最も多く報告された有害事象は、疲労感(daclatasvir 20 mg:55%、daclatasvir 60 mg群:53%、対照群:59%)と頭痛(daclatasvir 20 mg:42%、daclatasvir 60 mg群:41%、対照群:44%)でした。これらの有害事象のうち、daclatasvirの各群とプラセボの間で10%以上の差が認められたものは、嘔気(daclatasvir 20 mg:35%、daclatasvir 60 mg群:33%、対照群:23%)と皮膚の乾燥(daclatasvir 20 mg:29%、daclatasvir 60 mg群:25%、対照群:19%)でした。

貧血は、C型肝炎のアルファ/リバビリン併用療法に関連した有害事象として確認されています。エリスロポエチンが投与された患者の割合は、対照群の3.8%(3/78例)に対し、daclatasvir 20 mg群で5.0%(8/159例)、60 mg群で7.0%(11/158例)でした。治験薬投与群におけるフィルグラスムの使用率は、daclatasvir 20 mg群で1.3%(2/159例)、daclatasvir 60 mg群で3.2%(5/158例)、対照群で0%(0/78例)でした。

COMMAND-1試験について

本後期第II相ランダム化プラセボ対照二重盲検比較試験(AI444-010)は、ジェノタイプ1および4の未治療C型肝炎患者において、daclatasvirの2種類の用量をペグインターフェロンアルファ-2aとリバビリン(アルファ/リバビリン)の1週間に1回投与と併用した場合の有効性と安全性を、アルファ/リバビリンとプラセボの併用と比較して評価することを目的としてデザインされています。本試験には、ジェノタイプ1のC型肝炎患者365例と遺伝子型4のC型肝炎患者30例、合計395例が登録されました。患者は、2:2:1の比率でdaclatasvir 20 mgの1日1回投与(159例)、daclatasvir 60 mgの1日1回投与(158例)、またはプラセボ(78例)のいずれかにランダムに割り付けられ、奏功が認められた期間にわたり、治験薬の投与を受けました。

本試験の主要有効性評価項目は、投与4週目および12週目におけるウイルス量の陰性化(eRVR)を達成したジェノタイプ1患者の割合と、投与終了後24週目におけるウイルス量の陰性化(SVR24)を達成した遺伝子型1患者の割合です。主要安全性評価項目は、投与12週目及び24週目と投与終了後12週目における重篤な有害事象と、有害事象による投与中止率です。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の肝疾患への取り組み

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、C型肝炎、B型肝炎、肝がんを含む肝疾患において未だ満たされていない医療ニーズに対応するため、化合物ポートフォリオの進展に努めています。C型肝炎領域のパイプラインには、さまざまな作用機序を持つ化合物ポートフォリオが含まれ、生物学的製剤と低分子抗ウイルス剤の両方に取り組んでいます。これらの化合物は、患者タイプにあわせて地域におけるSVR率の向上を目的とした複数の新規治療法の一部として開発されています。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のゲノミクスアプローチを通じて発見されたdaclatasvir(BMS-790052)は、C型肝炎を対象とした臨床試験で検討された初のNS5A阻害薬であり、現在、第III相開発段階にあります。またasunepravir(BMS-650032)は、C型肝炎に関して第II相開発段階にあるNS3阻害薬です。

C型肝炎について

C型肝炎は、肝臓に感染するウイルスであり、感染した血液または血液製剤に直接接触することによって感染します。世界で1億7,000万人がC型肝炎ウイルスに感染していると推定されます。C型肝炎感染者の90%までが、ウイルスを体内から排除できず、慢性的に感染しています。慢性C型肝炎患者の20%が肝硬変を発症し、そのうち25%までが肝がんに進行します。C型肝炎を予防するワクチンはありませんが、C型肝炎は治癒可能な病気です。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を持つ患者さんを助けるための革新的な医薬品を発見、開発し、提供することを使命とする世界的なバイオファーマ企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>、またはツイッター(http://twitter.com/bmsnews)をご覧ください。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述

本ニュースリリースは、医薬品の研究、開発、および販売について、1995年私募証券訴訟改革法で定義されるところの将来予測に関する記述を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。特に、この化合物の臨床試験が規制当局への申請の裏づけとなる、あるいは、この化合物が規制当局の承認を受ける、また承認を受けたとしても商業的に確実に成功するという保証はありません。本ニュースリリースの将来予測等に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2010年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。