2012年4月26日
関節リウマチ治療薬オレンシア、使用成績調査の中間解析結果が発表

ブリストル・マイヤーズ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長兼CEO:エマニュエル・ブリン、以下、ブリストル・マイヤーズ)は、関節リウマチ治療薬「オレンシア点滴静注用250mg」(一般名:アバタセプト(遺伝子組換え)、以下、オレンシア)について、承認条件となっている関節リウマチに関する使用成績調査に関する中間解析結果がまとまりましたので、報告いたします。本結果は2012年4月26日の、第55回日本リウマチ学会総会・学術集会で発表されました。

オレンシアは、2010年7月23日に、「関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)」に対する効能・効果で承認されました。その承認の条件として、「製造販売後、一定数の症例に係るデータが蓄積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤の安全性および有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること」が付されています。

本使用成績調査は、2010年9月に症例登録が開始されました。本中間解析は、症例登録開始後、登録順の初期1,000症例の集計解析結果です。対象となった1,000症例における有害事象の発現は236例(23.6%)、うち重篤有害事象は33例(3.3%)でした。また、副作用発現数は160例(16.0%)、重篤な副作用発現は24例(2.4%)、重篤な副作用のうち感染症は8例(0.8%)でした。

<使用成績調査 安全性に関する中間解析結果>

  対象患者数 1,000例
  重篤 全体
  有害事象 33例(3.3%) 236例(23.6%)
    感染症 8例(0.8%) 90例(9%)
     
  副作用 24例(2.4%) 160例(16.0%)
    感染症 8例(0.8%) 66例(6.6%)

有効性に関しては、DAS28(*1)(CRP)において、本剤投与前は4.34±1.20(n=660)でしたが、24週時点では3.32±1.27(n=685)まで低下しました。(P<0.001、対応のあるt検定)。さらに、患者の背景別にみると、生物学的製剤を使用したことのない患者にオレンシアを投与した場合のDAS28(CRP)は、投与前の4.26±1.13(n=163)から、24週時点の2.84±1.09(n=170)まで低下したのに対し、生物学的製剤を使用したことのある患者に本剤を投与した場合は、投与前の4.36±1.22(n=497)から、24週時点の3.48±1.28(n=515)への低下であり、生物学的製剤を使用したことのない患者に本剤を使用したほうがDAS28(CRP)の大きな改善がみられました(P<0.001、t検定)。

これらの結果から、今回の発表演者である産業医科大学医学部第一内科の田中良哉先生は、「今回の中間解析のオレンシアの副作用発現率は、主な副作用としてあげられる重篤な感染症発現率が0.8%と低い事から、オレンシアの安全性を示す結果であった。また効果は、生物学的製剤が使用されていない患者さんに、オレンシアを投与した場合、既存の生物学的製剤と同程度のDAS28(CRP)寛解がえられる事から、生物学的製剤の第一選択薬としてオレンシアの使用を期待できる結果であった」と、考察しています。

全例調査の事前症例登録は承認条件が解除されるまで、継続いたします。また、2011年7月からは、本剤を長期に使用した時の安全性および有効性に関する情報を収集することを目的に、3年間の長期使用に関する調査も実施しています。

  • (*1)関節リウマチの病気のいきおいを数値で表す欧州リウマチ学会による基準。関節リウマチの病気のいきおいを示す「疾患活動性スコア」の英語(Disease Activity Score)の頭文字を取ったもので、28箇所の関節について症状を調べることから、このような名がついています。調べる項目は、圧痛関節数(押さえた時に痛みのある関節の数)、腫脹関節数(腫れている関節の数)、患者さんによる体調の評価(体調のよさを「症状なし」から「体調が非常に悪い」までの間で10㎝のスケール上でチェック)、赤沈またはCRP(血液検査で調べる炎症の程度)です。

関節リウマチについて

関節リウマチは、自己免疫疾患の一つで、関節滑膜を主な病変とする慢性の炎症疾患です。主な症状は、手足の関節の痛みや腫れで、関節滑膜の炎症が進行・持続すると関節破壊が起こり日常生活に支障が生じるような高度な機能障害に至り、生活の質(QOL)が悪化します。関節リウマチは、現在、日本国内では60~70万人の患者さんがいると推計されています。30歳代から50歳代で発症する人が多く、患者さんの3分の2以上は女性であることが知られています(*2)。関節リウマチに関する詳しい情報は、「リウマチTea room (http://www.bms.co.jp/ra/index.html)」をご覧ください。

  • (*2)社団法人日本リウマチ友の会 『2005年リウマチ白書』

オレンシアの特性

新規の作用機序

  • 炎症を引き起こす特定のサイトカインを標的とする既存の生物学的製剤と異なり、抗原提示細胞T細胞間の共刺激シグナルを阻害して、サイトカインを産出するT細胞の活性化を抑制することで、関節リウマチの病態のより上流に作用する薬剤である。

長期にわたりRAの疾患活動性を抑制し、身体機能を改善

  • 既存の薬剤に効果不十分な患者に対してオレンシアは長期にわたる治療でも効果の減弱が少なく、長期間にわたり関節リウマチの疾患活動性を抑制できる。
  • RAの臨床症状、骨破壊に対する優れた抑制作用に加え、患者QOLを反映する身体機能評価に対しても優れた改善効果が示されている。

海外で認められている安全性と豊富な使用実績

  • 豊富な臨床試験データに基づく安全性が確認されている。
  • 2005年に米国で承認されて以来、50カ国以上での使用実績がある。

短時間での点滴静脈内投与

  • 30分の点滴静脈内投で、初回投与後、2週、4週に投与し、4週以降は4週間に1回投与する。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について

ブリストル・マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を持つ患者さんを助けるための革新的な医薬品を発見、開発し、提供することを使命とする世界的なバイオファーマ企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>をご覧ください。