2017年10月17日
オプジーボ単剤療法およびオプジーボとヤーボイの併用療法、第Ⅰ/Ⅱ相CheckMate -032試験の探索的解析で遺伝子変異量が高レベルの再発小細胞肺がん患者において有望な奏効率と生存率を示す

  • ※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2017年10月16日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。
  • 遺伝子変異量が高レベルの患者における奏効率は、オプジーボ単剤療法群で21%であり、オプジーボとヤーボイの併用療法群では2倍以上となる46%でした。
  • 遺伝子変異量が高レベルの患者における1年生存率は、オプジーボ単剤療法群で35%であり、オプジーボとヤーボイの併用療法群では2倍近い62%でした。
  • 2つのがん免疫療法薬による併用療法の効果を予測するバイオマーカー候補として、遺伝子変異量を評価したデータの初めての発表です。

(ニュージャージー州プリンストン、2017年10月16日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験であるCheckMate -032試験において、腫瘍の遺伝子変異量(TMB)について評価可能な治療歴を有する小細胞肺がん(SCLC)患者を対象に、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)単剤療法およびオプジーボとヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法を評価したデータを発表しました。本試験の主要評価項目は、盲検独立中央判定(BICR)の評価による奏効率(ORR)でした。これまでに報告されているIntent-To-Treat(ITT)集団(401例)の統合解析結果において、ORRは、オプジーボ単剤療法群で11%、併用療法群で22%でした。ITT集団の患者のうち、211例(53%)がTMBについて評価可能であり、解析のためTMBが高レベル、中レベル、低レベルのサブグループに分類されました。

オプジーボとヤーボイの併用療法群において、ORRは、TMBが高レベルの患者で46%、中レベルで16%、低レベルで22%でした。オプジーボ単剤療法群において、ORRは、TMBが高レベルの患者で21%、中レベルで7%、低レベルで5%でした。オプジーボとヤーボイの併用療法群において、1年生存率は、TMBが高レベルの患者で62%、中レベルで20%、低レベルで23%でした。オプジーボ単剤療法群において、1年生存率は、TMBが高レベルの患者で35%、中レベルの患者で26%、低レベルの患者で22%でした。この解析において、新たな安全性データは示されませんでした。

正常細胞とは異なり、がん細胞では、時間の経過とともに遺伝子変異が蓄積していきます。遺伝子変異量は、がん細胞における遺伝子変異の量を測定する指標であり、患者さんががん免疫療法に奏効するか否か予測するのに役立つ可能性があるバイオマーカーの一つです。

治験担当医師であるメモリアル・スローン・ケタリングがんセンターのMatthew D. Hellmann(M.D.)は、次のように述べています。「CheckMate -032試験のTMBに関する探索的データは、2つのがん免疫療法薬の併用療法に対する患者の奏効を予測するために、遺伝子変異量を用いる可能性を示した初めてのデータです。肺がん全体、およびがん免疫療法の併用療法と単剤療法の両方でこのバイオマーカーを応用する可能性を探索するため、さらなる研究が必要とされています。」

これらのデータは、横浜で開催中の国際肺癌学会(IASLC)第18回世界肺癌学会議(WCLC)において、本日、午後4時15分~4時25分(日本時間)の「Biomarker for Lung Cancer」セッション中に口頭発表されます(抄録番号#11063)。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の胸部悪性腫瘍担当開発責任者であるNick Botwood(M.D.)は、次のように述べています。「治療の転帰にTMBが与える影響の評価は、当社が進めるトランスレーショナルメディシンの研究における重要な要素です。治療歴を有する小細胞肺がんにおけるCheckMate -032試験の探索的データ、およびこのバイオマーカーに関して蓄積されつつある科学的エビデンスに基づき、当社は今後もTMBの評価を進め、免疫療法による効果予測バイオマーカーとしての可能性の理解を目指します。当社は、胸部がん領域において進行中の開発プログラムに注力しており、免疫療法により最大のベネフィットを得られる患者さんの特定に焦点を当てています。」

CheckMate -032試験について

CheckMate -032試験は、進行期または転移性固形がんを対象に、オプジーボ3mg/kgを2週間ごとに投与する単剤療法またはオプジーボ1mg/kgとヤーボイ3mg/kgを3週間ごとに4サイクル投与する併用療法の安全性と有効性を評価した進行中の第Ⅰ/Ⅱ相非盲検臨床試験です。全ての患者には、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで投与を継続しました。本試験では、PD-L1発現および非発現患者の両方を組み入れました。主要評価項目は、盲検独立中央判定(BICR)による奏効率(ORR)でした。副次評価項目には、安全性、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)および奏効期間(DOR)が含まれました。バイオマーカー解析は、探索的評価項目でした。

WCLCでは、TMBについて評価可能な患者集団のPFSデータが発表されました。オプジーボとヤーボイの併用療法群において、1年PFS率は、TMBが高レベルの患者で30%、中レベルの患者で8%、低レベルの患者で6%でした。オプジーボ単剤療法群において、1年PFS率は、TMB高レベルの患者で21%、中レベルの患者で3%、低レベルの患者では評価不能でした。

小細胞肺がんについて

小細胞肺がん(SCLC)は、過去数十年間にわたり世界で最も一般的ながん腫である肺がんのうち、大きく2種類に分類されるがん腫の1つであり、全肺がんの約10~15%を占めます。生存率は、診断時の病期(ステージ)によって異なり、5年生存率は、非小細胞肺がんより低い傾向にあります。これは、SCLCの進行が非小細胞肺がんに比べて早く、病期が進行するまで症状が発見されない場合が多いためです。世界的に、SCLCの5年生存率は、ステージIで20~40%、ステージIVでは1%まで低下します。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社:がん免疫の科学とオンコロジー研究の最前線

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、がん治療の未来に関し、治療困難ながん患者さんの予後を改善する革新的ながん免疫療法(I-O)薬の研究開発に焦点を置いたビジョンを持っています。

当社は、がん免疫の科学をリードしており、研究中の化合物および承認済みの医薬品からなる広範囲に及ぶポートフォリオを有しています。また、臨床開発プログラムにおいては、50以上のがん腫にわたる幅広い患者集団を対象に、様々な免疫系経路を標的とする14種類の分子について臨床研究を進めています。当社は、深い専門知識と革新的な臨床試験デザインにより、複数のがん腫において、I-O/I-O、I-O/化学療法、I-O/分子標的薬およびI-O/放射線療法といった併用療法を進歩させ、治療法の次なる波を一日も早く実現すべく取り組んでいます。また、免疫バイオマーカーの役割に対する理解を深め、患者さんそれぞれの腫瘍が持つ生物学的特性をいかに治療決定の指針として利用することができるかという研究においても、最前線に立ち続けています。

がん免疫療法による治療をより多くの患者さんに提供するためには、社内のイノベーションだけでなく、この領域を率いる専門家との密接な協働が不可欠です。当社は、臨床現場での標準治療を上回る新たな治療選択肢を臨床現場に提供することを共通の目標として、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

オプジーボについて

オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、25,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割を理解すること、特に、PD-L1の発現によりオプジーボが患者さんにどのような利益をもたらすかを理解することに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州および日本を含む60カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の組み合わせとして初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

オプジーボ®の適応症および安全性情報について

米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、こちらから原文リリースをご参照ください。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業の提携について

2011年、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社と小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeおよびFacebookをご覧ください。

WCLCについて

世界肺癌学会議(WCLC)は、肺がんを含む胸部悪性腫瘍に関する世界最大の学会であり、研究者、医師、専門家など、世界100カ国以上から6,000人を超える参加者が一堂に会します。同学会は、最新の科学的成果を広く共有すること、肺がんの認知度を向上し、肺がんに関する協働を活性化し、肺がんへの理解を深めること、そして、参加者が世界各地において最新の医療を導入する手助けをすることを目指しています。「Synergy to Conquer Lung Cancer」をテーマとした今年の学会では、広範な領域を対象に、研究や臨床試験の結果が複数発表されます。詳しくは、http://wclc2017.iaslc.org/よりご覧ください。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述

本プレスリリースは、医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。特に、オプジーボ単剤療法またはオプジーボとヤーボイの併用療法が追加適応の承認を受ける保証はありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2016年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。