4.ALLの治療法

ALLでは、発症時、白血病細胞がおよそ1012個/μLあるといわれています。この白血病細胞(リンパ芽球)を減らし、正常な造血を回復させることが、治療の目標です。
治療は、Ph染色体の有無で異なり、Ph染色体がある場合は、化学療法に分子標的治療薬を併用します。Ph染色体がない場合は、若年者(おおむね30歳以下)とそれ以外の患者さんでは、抗がん剤の組み合わせが異なります。

化学療法

寛解導入療法

ALLと診断されたら、多種類の抗がん剤による治療を行い、体内の芽球を減少させます。骨髄内の芽球が、5%以下に減少し、末梢血液所見が正常化した状態を「完全寛解」と呼びます。完全寛解に導入するための抗がん剤治療を、寛解導入療法と呼びます。Ph染色体がある場合は、分子標的治療薬を併用します。

寛解後療法(地固め療法、維持療法)

寛解導入療法により、寛解が得られても、体内には、まだ白血病細胞が残っていますので、治療をしなければ、すぐに再発します。そこで、白血病細胞をさらに減らすため、地固め療法を行います。さらにその後、再発を防ぐ目的で、1~2年かけて維持療法と呼ばれる化学療法を行うこともあります。通常、寛解導入療法から地固め療法は入院で、維持療法は外来で行います。

造血幹細胞移植(同種造血幹細胞移植)

同種造血幹細胞移植は、大量の化学療法や全身への放射線治療などを行った後に、骨髄機能を回復させるために、HLA型(ヒト白血球抗原)の適合した他人(ドナー)の正常な造血幹細胞を移植する治療法です。患者さんの年齢が比較的若く、健康状態が移植に耐えられるものであること、などの条件が整えば、地固め療法後や再発後に化学療法で治療効果が得られた場合、同種造血幹細胞移植を行うことが推奨されます。

  • 【参考文献】
  • 医療情報科学研究所 編:病気がみえる vol.5 血液 第2版,メディックメディア,2017.
  • 日本血液学会 造血器腫瘍診療ガイドライン 2013年.http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/1_3.html#soron、(参照2017年10月31日)
  • 日野原重明,井村裕夫 監:看護のための最新医学講座9 血液・造血器疾患,第2版,中山書店,2006.

わからないことや気になることがある場合は、医師や看護師、薬剤師に相談しましょう。

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