2017年7月28日
米国食品医薬品局、ヤーボイ®(一般名:イピリムマブ)について 12歳以上の切除不能または転移性悪性黒色腫小児患者への適応拡大を承認

  • ※本資料は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2017年7月24日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。
  • ヤーボイは、小児から成人患者まで、一貫した安全性プロファイルおよび同等の薬物濃度を示しました。
  • ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が12歳以上の小児患者において初めて取得したがん免疫療法薬の承認は、小児がんに対するコミットメントを示しています。

(ニュージャージー州プリンストン、2017年7月24日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、米国食品医薬品局(FDA)が、12歳以上の切除不能または転移性悪性黒色腫小児患者の治療薬として、ヤーボイ®(一般名:イピリムマブ)点滴静注の適応を拡大したことを発表しました。ヤーボイは、小児患者を対象とした2件の臨床試験(再発または難治性固形がんの2~21歳の患者33例を対象とした用量設定試験、および治療歴を有するまたは未治療の切除不能ステージⅢまたはⅣの小児悪性黒色腫患者12例(12~16歳)を対象とした非盲検単群試験)で評価されました。小児および青年期患者におけるヤーボイの全般的な安全性プロファイルは、成人における安全性プロファイルと一貫しており、成人と12歳以上の小児患者間における疾患の類似性により、データの外挿が許容されました。母集団薬物動態解析に基づき、3mg/kgを90分以上かけて3週間ごとに計4回静脈内投与する承認用量において、12歳以上の小児患者における曝露量は成人患者と同様でした1

ヤーボイは添付文書の黒枠警告に記載の事象との関連性があり、重度かつ致死的な免疫介在性副作用が起こる可能性があります。このような免疫介在性副作用は、どの器官系でも起こり得ますが、最も一般的に見られる重度の免疫介在性副作用は、腸炎、肝炎、皮膚炎(中毒性表皮壊死融解症など)、神経障害および内分泌障害です。

悪性黒色腫研究財団の小児プログラムコーディネーターであり、12歳の患者さんの母でもあるBrenda Busbyは、次のように述べています。「娘が悪性黒色腫と診断された時は、家族全員が大きなショックを受けました。小児がんに関する数々の困難を経験してきた者として言えるのは、新しい治療法が利用可能になるということが、悪性黒色腫の患者さんやそのご家族にとっていかに重要かということです。」

コロラド大学医学部およびコロラド大学小児病院のLia Gore(M.D.)は、次のように述べています。「転移性悪性黒色腫は、小児および青年期においては極めて稀な疾患であることから、臨床試験での評価が特に困難となっています。少数の小児患者を対象とした臨床試験のデザインは容易ではありませんが、治験担当医師らは、新しい治療法を必要とする患者さんのために全力を尽くしました。今回のイピリムマブの承認は、長年にわたる努力の結晶であり、これによって医師たちは、製薬において最も刺激的な分野の一つであるがん免疫療法2を、転移性悪性黒色腫の若年層の患者さんの治療薬として使用できるようになります。」

12歳以上の転移性悪性黒色腫患者に対するヤーボイの米国FDAによる承認は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が初めて取得したがん免疫療法薬の小児に対する適応です。適応の拡大は、最初の承認から38,000人を超える転移性悪性黒色腫の成人患者さんに使用された、ヤーボイの6年間の実績に基づいています3

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社米国コマーシャル部門プレジデント兼責任者のChris Boerner(Ph.D.)は、次のように述べています。「近年、成人患者におけるがん研究は大きな進展を遂げていますが、転移性悪性黒色腫の小児患者においては、治療選択肢の限られた状態が続いています。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小児がんに対して意義のあるサポートを提供すべく注力しています。今回のヤーボイの承認は、若年のがん患者さんが使用可能な治療選択肢を拡大するという当社の継続的な取り組みを示しています。」

小児および若年期のがん患者さんに対するコミットメントの一環として、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、広範な開発プログラムにおいて、開発中のがん治療薬を小児患者さんに応用する研究を続けています。また、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、小児患者さんとご家族に焦点を置いた団体や活動をサポートしています。

小児がん患者におけるヤーボイの臨床試験について

ヤーボイは、これまで2件の臨床試験において、計45例の小児がん患者で評価されました。ヤーボイの安全性および有効性は、12歳以上の小児がん患者において確認されています。同年齢層に対するヤーボイの使用は、適切な対照を置き、よく管理された成人におけるヤーボイの試験のエビデンス、および3mg/kg用量での曝露量が小児および成人患者群で同様であることを示した母集団薬物動態データで裏付けられています。また、進行期悪性黒色腫では、腫瘍生物学および疾患の経過が、成人および12歳以上の小児患者において十分に類似していることから、成人患者から小児患者へのデータの外挿が可能です。

用量設定試験において、再発または難治性固形がんの小児がん患者33例を対象にヤーボイが評価されました。組み入れられた患者の年齢は2~21歳であり、年齢の中央値は13歳、20例が12歳以上でした。ヤーボイは、病勢進行または治療が中止されるまで、1mg/kg、3mg/kg、5mg/kg、または10mg/kgを90分以上かけて3週間ごとに4回、その後は12週間ごとに静脈内投与されました1

ヤーボイは、治療歴を有するまたは未治療の切除不能ステージⅢまたはⅣの悪性黒色腫で、12歳以上の小児患者12例を対象とした非盲検単群試験においても評価されました。患者は、ヤーボイ3mg/kg(4例)または10mg/kg(8例)を90分以上かけて3週間ごとに4回静脈内投与されました1

両試験においてヤーボイの投与を受けた12歳以上の悪性黒色腫患者17例のうち、2例で奏効が示され、うち1例において、部分奏効が16カ月にわたり持続しました1

切除不能または転移性悪性黒色腫の小児患者に対するヤーボイの承認用量は3mg/kgであり、90分以上かけて3週間ごとに計4回静脈内投与されます。

母集団薬物動態解析について

成人患者を対象とした4件の第Ⅱ相臨床試験(521例)および小児患者を対象とした2件の臨床試験(44例)の患者計565例から得られた利用可能な統合解析データを用いた母集団薬物動態解析に基づき、体重で標準化したヤーボイのクリアランスは、成人および小児患者間において同様でした。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社:がん免疫の科学とイノベーションの最前線

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、がん治療の未来に関し、治療困難ながん患者さんの予後を改善する革新的ながん免疫療法(I-O)薬の研究開発に焦点を置いたビジョンを持っています。

当社は、がん免疫の科学をリードしており、研究中の化合物および承認済みの医薬品からなる広範囲に及ぶポートフォリオを有しています。また、臨床開発プログラムにおいては、50以上のがん腫にわたる幅広い患者集団を対象に、様々な免疫系経路を標的とする14種類の分子について臨床研究を進めています。当社は、深い専門知識と革新的な臨床試験デザインにより、複数のがん腫において、I-O/I-O、I-O/化学療法、I-O/分子標的薬およびI-O/放射線療法といった併用療法を進歩させ、治療法の次なる波を一日も早く実現すべく取り組んでいます。また、免疫バイオマーカーの役割に対する理解を深め、患者さんそれぞれの腫瘍が持つ生物学的特性をいかに治療決定の指針として利用することができるかという研究においても、最前線に立ち続けています。

がん免疫療法による治療をより多くの患者さんに提供するためには、社内のイノベーションだけでなく、この領域を率いる専門家との密接な協働が不可欠です。当社は、臨床現場での標準治療を上回る新たな治療選択肢を臨床現場に提供することを共通の目標として、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

ヤーボイについて

ヤーボイは、細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合する遺伝子組み換えヒトモノクローナル抗体です。CTLA-4は、T細胞の活性化を抑制する調節因子です。ヤーボイは、CTLA-4と結合し、CTLA-4とそのリガンドであるCD80/CD86との相互作用を阻害します。CTLA-4が阻害されると、腫瘍浸潤エフェクターT細胞の活性化と増殖などの、T細胞の活性化と増殖が促されることが明らかになっています。また、CTLA-4のシグナル伝達が阻害されると、制御性T細胞の機能が低下し、抗腫瘍免疫応答を含むT細胞の反応性が全体的に向上する可能性があります。2011年3月25日、米国食品医薬品局(FDA)は切除不能または転移性悪性黒色腫を適応としてヤーボイ3mg/kg単剤療法を承認しました。ヤーボイは現在、切除不能または転移性悪性黒色腫の治療薬として、50カ国以上で承認されています。ヤーボイに関しては、複数のがん腫で、幅広い開発プログラムが進められています。

ヤーボイ®の適応症および安全性情報について

米国でのヤーボイの適応症および安全性情報については、こちらから原文リリースをご参照ください。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社に関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeおよびFacebookをご覧ください。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述

本プレスリリースは、医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2016年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。

  1. 1 Yervoy Prescribing Information. Yervoy U.S. Product Information. Last updated: July 2017. Princeton, NJ: Bristol-Myers Squibb Company.
  2. 2 Eggermont AM. Can immuno-oncology offer a truly pan-tumour approach to therapy? Ann Oncol. 2012 Sep; 23 Suppl 8:viii53-7.
  3. 3 IMS APLD data. April 2011-April 2017.